夜叉
夜叉というとどうしても尾崎紅葉の「金色夜叉」
を思いだします。現代この小説のあらすじは、なにか昼ドラのような感じがしますが、なによりあの文体はそうした部分を覆い隠すようにあります。タイトルの「夜叉」はやはりマイナスの意味で使われ、とても「仏教」の「守護神」という感じはしません。
夜叉はまた現代では「犬夜叉」という人気アニメになりました。犬夜叉は半妖怪で人間と妖怪のあいの子、ここでも「夜叉」はおどろおどろしたものという感じで使われます。
夜叉・やしゃはサンスクリット語のヤクシャ、音写したその漢字がどうしてもマイナスのイメージをもってしまいます。
バラモンではめちゃくちゃな暴れん坊だった。阿修羅|阿修羅についてと同じように仏教にとりいれられると、なんと、クンビラ(金比羅さま|金比羅さまについて)に仕え、財宝と富をもたらす神となるわけです。奥さんの夜叉女(ヤクシー)は、上半身裸でちょっぴりセクシーです。
「夜叉」と「鬼」はどうしても同じようなニュアンスで使われる。もともと、「おに」=「おぬ」は異形・異界の住人でそこに傍若無尽な元々の「夜叉」の性格が加味され、赤い肌、モジャモジャ頭、一本の角、毛皮のパンツの鬼ができた。
我々日本人にとってはこれからも「鬼神」の意味合いで「夜叉」は登場するのでしょうが、仏教の中道精神から「異形」・「異界」のものも吸収する精神を学ばねばならないでしょう。



