まず宗教により葬儀の目的・方法が違ってきます。
そこから当然宗派により違いが出て、各地方により違ってくるので
実は何万通りかわからない目的・方法があります。
ここではまず日本で行われる葬儀の大半を占める
仏教(9割)・神道・キリスト教の葬儀の目的・方法を記します。
- 1.仏教
- 故人が仏弟子となるための儀式です。
故人に受戒をして、成仏していただきます。(浄土真宗・日蓮宗は違います。)
浄土真宗には戒名がないので、親鸞の教えを守り、三宝に帰依すること
をみなさんで確認する儀式です。(法名を与えます。)
日蓮宗は法華経を日頃から戒しているので、特に戒名はありません。
信仰の証として、法号を与えます。
葬儀ではお寺さんの読経・みなさんの焼香が中心です。
- 2.神道
- 神道の葬儀は神葬祭と呼ばれるまつりごとです。
故人に家族の守り神となっていただく儀式です。
魂は霊璽(れいじ)にうつされ家族をみまもります。
(このとき全消灯しますのでちょっとびっくりします。)
葬儀では様々な供物がそなえられ、神様に故人の
業績を称えた祭詞を奏上(そうじょう)します。
葬祭では以上の事を神職が
みなさんは玉串を捧げ
忍び手による「二拝(礼)二拍手一拝(礼)」
をし故人を忍びます。
ちなみにお墓は「おくつき」「奥津城」と呼ばれ
「○○家之奥津城」と表示されています。
- 3.キリスト教
- カトリック、プロテスタント・・とありますが
故人は神のもとに召され、イエスキリストの再降臨により
復活することが大前提です。
死は悲しむべきことではないと考えます。
よってそのように導いてくださったイエスキリストに感謝し
信仰を再認識する場となります。
故人のために祈り・残された生者のために祈り
神の偉大さを称える賛美歌を歌い、献花をします。
(非常にわかりやすく、教会の中、みなさん
一体となります。)
献花は焼香(カトリックではすることもあります。)
に代わる手段として、日本独自のものです。
ざっとお話しましたが各宗教まるっきり違います。
ですからまず皆さんはどの宗教で葬儀をするか考えなければなりません。
- (江戸時代キリシタン対策として寺請制度が
できました。各家庭は地域のいずれかの寺の
檀家となるわけです。ですから日本の葬儀は
仏式が約9割と非常に多いのです。)
この中で儀式として一番わかりずらいのが
仏教でしょう。梵語(サンスクリット語)
が飛び交い、おもに漢文が読経の中心です。
しかし、わかりやすければいいかというとこれは
別物でしょう。儀式にはなにかしら秘密めいた物が必要です。
わからないからこそ、ありがたいわけで
これが全部中学生にもわかるような現代語での書き下し文
になってしまったら、お寺さんの存在意義はなくなってしまいます。
なにがなんだかわからないお経を
延々とききながら、
故人の事を忍ぶ事に意味があるわけです。
教化ではわかりやすくする必要がありますが
儀式ではその必要はないと私はおもいます。
- 4.無宗教という方法もあります。
- 無宗教は葬儀でどんなことをされても自由です。
しかし、自由になればなるほど、難しくなっていきます。
すこし哲学的です。
企画がしっかりしませんと本当に間延びした式になります。
葬儀屋が無宗教でと聞くと
すこし緊張するのはこのためです。
- 5.火葬だけという方法もあります。
- みなさんはどちらの葬儀でなさりますか?弊社はいずれの葬儀にも対応できます。
宗教がきまれば、あとはその宗教宗旨により葬儀をおこなうのですが
現在は様々なやり方があります。
- ①通夜・葬儀告別式を行う(一般的)(皆さんに訃報をしらせる)
- (神式では通夜祭・葬祭告別式、キリスト教式では前夜祭・葬儀)
こちらでされる方が大半です。
- ②葬儀・告別式のみを行う。(皆さんに訃報をしらせる)
- メリット :お通夜がないので費用はあまりかかりません。
デメリット: 会葬者はあまり来て頂けません。
- ③事前に密葬をし、本葬儀式を別の日に行う。(皆さんに訃報をしらせる)
- メリット:ゴールデンウイーク中にお亡くなりになった場合など一般
の方にお知らせするのがはばかられる場合など。
身内だけでのゆっくりしたおわかれができる
よく芸能人がこの方法で葬儀をします。
デメリット:費用がかかってしまう。
葬儀に関わる期間が長いため、疲れてしまう。
- ④密葬だけをする。(訃報はしらせない)
- メリット:費用はかかりません。
デメリット:後から訃報を聞いた方が続々と自宅などにいらっしゃる。
- ⑤火葬だけをする(訃報はしらせない)
- メリット:費用はかかりません。
デメリット:上記と同じです。
一般のご家庭では葬儀の時に香典(玉串料・お花料)
をお受けになるとおもいます。
ここで忘れてはいけないのは、香典による収入です。
不謹慎かもしれませんが、まぎれもない事実です。
出て行くだけではなく、収入があることを
忘れないでください。